ヘアカラーの色落ちを早くするシャンプーと長持ちさせるシャンプーの見分け方

ヘアカラーの落ちにくいシャンプー


ヘアカラーやヘアダイ・白髪染めの色落ちの早さに悩んでいる女性は多いと思います。せっかく綺麗に染めたのに、すぐに色落ちしていくとストレスも溜まります。ご存じない方も多いかもしれませんが、シャンプーに使われている洗浄成分の種類によって、色落ちが早くなったり色持ちが良くなったりします。ここではどのような洗浄成分が使われているシャンプーを使えばヘアカラーを長持ちさせることができるかご説明します。


【 目次 】 


石鹸系の成分はヘアカラーの落ちを最も早めます

シャンプーに使われる洗浄成分のうち圧倒的にヘアカラーの落ちを早めてしまうのが「石鹸系」の成分です。理由は石鹸系の洗浄成分はアルカリ性の性質を持っているため、髪のキューティクルを開いてしまうからです。ヘアカラーをする際には、キューティクルを開いて髪の内部に染料を浸透させます。いったん開いたキューティクルは3日間ほどかけてゆっくり閉じていくため、その後はカラーが髪から流出しにくい状態になります。

ところが石鹸系の成分はアルカリ性のためキューティクルを開いてしまいます。石鹸系のシャンプーを使うと毎回の洗髪時にわざわざカラーを洗い流すことになってしまいます。このため石鹸系の成分を使ったシャンプーはほかのシャンプーに比べて圧倒的にヘアカラーの落ちが早くなります。

シャンプーに使われる石鹸系成分の名前は以下のようなものです。ヘアカラーを長持ちさせたい場合は、容器に書かれている成分名の中に以下のものが入っているシャンプーは避けるようにしましょう。


シャンプーに使われる石鹸系洗浄成分

石けん系成分 ・石けん素地
・カリ石けん素地
・石けん分(純石けん分)
・脂肪酸ナトリウム
・脂肪酸カリウム

 

洗浄力の強い成分が含まれていると早くなる

シャンプーに使われている成分のうち、石鹸系以外のものは通常「酸性」でキューティクルを開いてしまう働きはありませんが、それでも強い洗浄成分を使ったシャンプーはやはりヘアカラーの落ちを早くします。


シャンプーによく使われる洗浄成分の中で洗浄力が強いものは以下のような「硫酸系」または「スルホン酸系」と呼ばれる成分です。「硫酸系」または「スルホン酸系」成分は泡立ちが良く、使用感が非常に良いことが特徴で、かつ価格が安い原料になりますので、市販のシャンプーの多くにこの成分が使われています。正確な統計はありませんが、市場で販売されているシャンプーの約80%以上にこの成分が使われていると言われています。

シャンプーによく使われる洗浄力の強い成分

硫酸系成分 ・ラウレス硫酸Na(SLS)
・ラウリル硫酸Na
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩
・キシレンスルホン酸アンモニウム
・パレス-3硫酸Na
・パレス-3硫酸アンモニウム
・ラウリル硫酸アンモニウム
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
スルホン酸系成分 ・オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
・キシレンスルホン酸Na
・キシレンスルホン酸アンモニウム

アミノ酸シャンプーは比較的ヘアカラーを長持ちさせます

一般的にシャンプーに使われている成分のうち、ヘアカラーの落ちを比較的遅くすることができるのがアミノ酸系成分を使ったシャンプーです。アミノ酸系洗浄成分にはたくさんの種類がありますが、どの成分も洗浄力はマイルドで、ヘアカラーの流出もゆっくりしたものになります。

アミノ酸シャンプーとは? アミノ酸洗浄成分の洗浄力がマイルドな理由


以下のものがシャンプーに使われるアミノ酸洗浄成分の一覧です。赤字で表示している部分が共通していますので、比較的見分けやすいと思います。

アミノ酸洗浄成分の種類


アミノ酸系洗浄成分

アミノ酸系洗浄 グルタミン酸」という名前が含まれるもの
・ココイルグルタミン酸TEA 
・ココイルグルタミン酸Na
・ココイルグルタミン酸k
・ラウロイルグルタミン酸Na
・ラウロイルグルタミン酸TEA
・ラウロイルグルタミン酸k
・ミリストイルグルタミン酸Na
・ステアロイルグルタミン酸Na
アラニン」という名前が含まれるもの
・ココイルメチルアラニンNa
・ラウロイルメチルアラニンTEA
・ラウロイルメチルアラニンNa
・ココイルアラニンTEA
・ミリストイルメチルアラニンNa 「グリシン」という名前が含まれるもの
・ココイルグリシンNa
・ココイルグリシンTEA
・ココイルグリシンk
アスパラギン酸」という名前が含まれるもの
・ラウロイルアスパラギン酸Na
・アシル(C12,14)アスパラギン酸TEA

・累計30万本のアミノ酸シャンプー アミノ酸シャンプー アロマのやさしさ 植物由来のアミノ酸洗浄成分配合


アミノ酸というのはタンパク質の元になる成分です。「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」など比較的よく聞く名前が多いと思いますが、いずれも食べ物に含まれているもので、私たちの身体づくりと健康の維持に欠かせないものばかりです。

「ヘアカラーの色落ちが早くて困っている」「せっかく染めた髪色をできるだけ長持ちさせたい」という方は、今使っているシャンプーの成分を確認してみてください。石鹸系の成分や硫酸系・スルホン酸系の成分が入っている場合は、アミノ酸系成分を使ったものに切り替えることを検討してみて下さい。

その他の比較的ヘアカラーを長持ちさせる洗浄成分

アミノ酸洗浄成分以外に洗浄力のマイルドな成分がいくつかあります。俗にベタイン系と呼ばれる成分などでベビーシャンプーにもよく使われる以下のような成分を使ったシャンプーも比較的ヘアカラーの落ちが遅くなります。

その他の洗浄力がマイルドな洗浄成分

その他の洗浄力が穏やかな成分 ・コカミドプロピルベタイン
・ラウラミドプロピルベタイン
・ココアンホ酢酸Na
・ラウロアンホ酢酸Na
・コカミドメチルMEA
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