アミノ酸シャンプー アロマのやさしさ開発物語
5. オレフィン・スルホン酸・・・洗濯用・住居用洗剤にも使われる成分
最近ではシャンプーなど化粧品に対して安全性を求める人が増えてきています。このため、「植物由来」「天然」「無添加」などと謳ったシャンプーなら、安心と考えて買い求める人も多いようです。
ですが、「無添加」「植物由来」を謳ったシャンプーであれば、本当に安全性が高いのでしょうか?
前ページ表の2番目に書かれている「スルホン酸系」洗浄成分の代表は、「オレフィン・スルホン酸」という成分です。オレフィン・スルホン酸はヤシ油などの植物油からも加工して作ることができる(石油からも同じように作れます)ため、「自然派」「植物由来」「天然」などという言葉を宣伝文句にしたシャンプーによく使われています。また、旧表示指定外成分のため、いわゆる「無添加」を謳ったシャンプーの洗浄成分としてよく使われるものです。
ところが、オレフィン・スルホン酸は、実は洗濯用や住居用の洗剤(排水パイプや換気扇用など)に広く使われている成分でもあるのです。
洗濯用・住居用洗剤に使われることからもわかるように、オレフィン・スルホン酸は洗浄力が大変強く、「脱脂力」「タンパク質変性作用」はラウレス硫酸(硫酸系成分の代表)に匹敵する強さがあります。また「魚毒性」はシャンプーに使われる洗浄成分の中では最強と言われています。
オレフィン・スルホン酸は原価が比較的安く、泡立ちに優れているため、「自然派」「無添加」を謳ったシャンプーの泡立ち、使用感を良くしたり、製造コストを抑える目的で使用されることがあります。
「無添加」「植物由来」「天然」などと書かれた商品説明だけを見ていると、植物由来で安心して使えるものと思いがちですが、実は硫酸系のものと大きな差がないので、まどわされないように注意が必要です。