エッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)の基礎知識

〜 入門編 〜
2. エッセンシャルオイル(精油)基本的な注意事項

エッセンシャルオイル(精油)

エッセンシャルオイル(精油)は非常に高度に濃縮された液体です(例えば、カモミール・ジャーマンの精油には、その500倍もの重さのハーブ中にある芳香成分が凝縮して含まれています)。間違った使い方をすると危険なこともありますので、取り扱う際には以下の注意事項を守って安全にお使いください。


1. 原液のまま肌につけない

エッセンシャルオイル(精油)は原液のまま肌につけないよう注意してください。マッサージに使用する場合は、必ずキャリアオイルなどで1%程度以下に希釈して用いてください。

2. 絶対に飲まない

エッセンシャルオイル(精油)は絶対に飲まないでください。ヨーロッパの一部の国では、医師の指導により、医療行為として内服を行うケースがありますが、エッセンシャルオイル(精油)の中には経口毒性をもつものがあり、専門知識無しに行うのは危険ですので、絶対に飲まないでください。

3. 目や傷口、粘膜に触れないようにする

目や傷口、粘膜付近などに触れないように注意してください。万一目に入った場合は水でよく洗い流して、直ちに眼科医師の診断を受けてください。

4. 妊娠中は芳香浴程度に使用を留める

妊娠中は、軽い芳香浴程度の使用に留め、マッサージ(トリートメント)アロマバスでの精油の使用は念のため控えてください。


※エッセンシャルオイル(精油)は一般に言われているほど、妊婦に対する危険性はありません。芳香浴は全く問題ありませんので、安心して使ってください。マッサージ(トリートメント)であっても、実際には、1%程度の濃度で行う限り危険性はまずありえませんが、デリケートな妊娠中の身体を考慮して、念のために控えてください。


※妊婦に対する禁忌について、より詳しくは
→「上級編 2. 妊娠中の精油の禁忌について(妊婦にとって危険なもの?)

5. てんかんの方

てんかんの発作を起こしたことのある人は、フェンネル・スイートローズマリーの使用は、念のため控えてください。

6. 3歳未満の子供の肌には使用しない

3才未満のお子様に対しては、マッサージ(トリートメント)アロマバスなど肌に触れる形での使用はお控えください。母子間のスキンシップなどを目的に、マッサージをされる場合は、精油を用いずキャリアオイルのみで行うようにしてください。



  • アロマランプなどを使った芳香浴については、赤ちゃんでも全く問題ありませんので、安心してお使いください。
  • 3歳未満の赤ちゃんのお肌に使用してはいけない理由は以下2点です。

    (1)大人と比べてスキントラブルになりやすい。
    (2)体内に取り込まれたエッセンシャルオイルを代謝する際に肝臓等に負担がかかる。


    エッセンシャルオイル(精油)はマッサージでお肌に使うと皮膚から体内に取り込まれて血流に乗りますが、肝臓によって代謝されて最終的には尿と一緒に体外へ排出されます。赤ちゃんは大人に比べて肝臓などに負担が掛り易いため、お肌への使用は控えるべきとされています。(万一知らずに使ってしまっても、エッセンシャルオイル(精油)濃度が1%未満の使用で、赤ちゃんに異変がない限りは過度に心配される必要はありません。)

7. 光毒性のあるエッセンシャルオイル(精油)に注意する

ベルガモットアンジェリカレモングレープフルーツには光毒性があるため、肌についたまま日光にあたるとしみ等トラブルの原因となります。肌への使用後6時間以上は日光にあたるのを避けてください。


当店で販売している精油の中で、通常の使用レベルで注意すべき光毒性があるのは上記の4つのみです。「柑橘系の精油には光毒性がある」とよく書籍などに書かれていますが、オレンジ・スイートの精油には光毒性はありません。(オレンジ・ビターの精油には強い光毒性があります。オレンジ・スイートにも光毒性があると書かれている書籍が時々ありますが、これは誤りです。)また、水蒸気蒸留で抽出したライムにも光毒性はありません。

※精油の光毒性について、さらに詳しくは
→「上級編 4. エッセンシャルオイル(精油)の光毒性



8. エッセンシャルオイル(精油)は薬ではありません

エッセンシャルオイル(精油)は病気を治す薬ではありません。心身の状態がすぐれないときは、精油に頼ることなく、すみやかに医師の診断を受けるようにしてください。個人が行うアロマセラピーは、香りを楽しむことを中心に、健康維持、予防医学的な見地から行うよう心がけてください。

9. 子どもの手の届かない冷暗所に保管し、開封後半年から1年以内に使い切る

誤飲、誤用による事故を避けるため、小さなお子様の手の届かないところに置いてください。キャップはしっかりと閉め、日光のあたらない冷暗所で保管してください。開封後は品質が劣化していきますので、柑橘系の精油(オレンジ・スイートグレープフルーツベルガモットベルガモットFCFマンダリンライムレモンゆず)は半年以内、その他のものも1年以内に使いきるようにしてください。(サンダルウッドフランキンセンスパチュリーベチバー等は安定性が非常に高いため、適切な環境で保存すれば、開封後も数年間の品質が保持します。ジャスミンローズチュベローズなども通常1年以上品質が安定しています。)

※精油の保存方法について、さらに詳しくは
→「入門編3. エッセンシャルオイル(精油)の正しい保存方法



エッセンシャルオイル(精油)の禁忌や危険性についての情報の中には、様々な理由から過度に誇張されすぎているものもあります(特に妊婦に対する禁忌など)。こうした情報に接して、使うのを不安に感じてしまう方も時々おられますが、以上の事項さえしっかり守っていただければ大丈夫ですので、安心してお使いください。(以上は当店で販売している精油に関するものです。販売していない精油の中には、危険性がより高く、さらに注意が必要なものもあります)。



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