アロマで虫除けエッセンシャルオイル(精油)の使い方
アロマを使った虫除けを実践される方が年々増えてきています。数年前まで、エッセンシャルオイル(精油)を使って虫よけができることは、あまり知られていませんでしたが、有害性の心配される市販の虫除け剤は使いたくないという方の間で認知が急速に広まっています。
薬局で売っている虫除けスプレーには、「ディート」という薬品が含まれています。ディートは元々、第二次世界大戦直後に、蚊を媒介にしたマラリア感染から兵士を守るためにアメリカ軍が開発したものです。その後、市販の虫よけ剤にも使われるようになり、世界中で普及しましたが、近年ではその有害性が指摘されています。傷口や唇などに触れた場合体内に取り込まれる上、使いすぎたり、他の薬品と併用すると神経障害などを発症することがあると言われており、カナダなど一部の国では小さな子供への使用が厳しく制限されています。
エッセンシャルオイル(精油)には、殺虫剤のように虫を殺す働きはありませんが、蚊などの昆虫は、特定のエッセンシャルオイル(精油)の香りを嫌います。こうしたエッセンシャルオイル(精油)のアロマを身にまとうことで、蚊は近寄るのを嫌がるようになるため、虫に刺されにくくすることができます。
使い方
- 虫除け効果のあるアロマ
- 虫除け効果のあるエッセンシャルオイル(精油)で、代表的なものは以下の4つです。 このうち、どのエッセンシャルオイル(精油)を使っても、効果にそれほど大きな差はありません。どれか一つだけを使ってもいいですし、複数のものをブレンドしても、もちろん結構です。どれを使うかは、純粋に使う方の香り好みで選んでください。上記以外では、ペパーミントにも虫除け効果はありますが、やや効果は弱いと思います。
- スプレーと蜜蝋クリームの作り方
- 虫よけ効果のあるアロマを身にまとうには、スプレーを使う方法と、蜜蝋クリームを作って使う方法の2通りがあります。スプレーは、簡単に作れて手軽に使うことができますが、香りがすぐに揮発してなくなってしまうので、まめにスプレーしなおす必要があります。蜜蝋クリームは、作るのに少し手間がかかりますが、香りが長期間持続しますので、一旦作ってしまえば、一度塗るだけで、ある程度効果が持続します。それぞれの作り方は、以下の通りです。
(1)虫除けスプレーを作る場合
キャリアオイル5mlをビーカーなどの器に入れ、エッセンシャルオイル(精油)を合計10滴加えた後、混ぜ合わせます。その後、スプレー付遮光瓶に移して、上から水45mlを加えます。使用時に都度良く振って、成分を均一に拡散してから、お肌の露出しているところにスプレーしてください。
- 虫除けスプレーの作り方
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- キャリアオイル5mlにエッセンシャルオイル(精油)10滴を加え、よく混ぜ合わせます。
- スプレー付き遮光瓶に移した後、水45mlを加えます。
- 使用前に毎回良く振ってからお使いください。
- 水道水でOKです
- アロマテラピーでスキンローションなどを手作りする場合は、通常精製水を使いますが、虫除けスプレーの場合は、スキンケア目的ではありませんので、水道水でかまいません。
- キャリアオイルはホホバがお勧め
- キャリアオイルはどれを使ってもスプレーを作ることはできますが、品質が安定していて、比較的粘性の低いホホバオイルがお勧めです。
※ スイート・アーモンド、グレープシード、アプリコット・カーネルも比較的使い易いです。ホホバは酸化安定性が非常に高いのが利点ですが、その他のオイルでも全く問題なくお作り頂けます。 - エタノールを使ってもOKです
- キャリアオイルの代わりに、無水エタノールを使うこともできます。エタノールを使えば、エッセンシャルオイル(精油)と水を完全に混ぜ合わせることができます。
ご自身でスプレー作るのはちょっと難しいと言う方には、当店で開発したシトロネラ、ユーカリ・シトリオドラ、ゼラニウム配合のボディースプレーもあります。
シトロネラ・アウトドアスプレー「アロマのやさしさ」販売ページ
(2)蜜蝋クリームを作る場合
蜜蝋クリームを作るのは、難しそうに思うかもしれませんが、意外と簡単です。
虫除けクリームに使う材料は右の表の通りです。作り方は「蜜蝋クリームの作り方」のページで写真入りで詳しくご紹介していますので、手順どおりに作ってください。
できあがったクリームを、スプレー同様、お肌の露出している部分に塗ってください。
- 虫除けクリームの材料
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- 蜜蝋6g
- キャリアオイル30ml
- エッセンシャルオイル(精油)8滴
注意すること
- スプレーの場合、時々つけなおす
- 蚊などの虫は、エッセンシャルオイル(精油)の香りを嫌がって近づかなくなります。つまり、香りが香っている間は、効果がありますが、なくなってしまうと効果もなくなります。このため、スプレーの場合はまめにつけなおすようにしてください。(蜜蝋クリームは香りに持続性がありますので、ある程度長期間効果が続きます。)
- スプレーは2週間程度を目安に使い切る
- 水と混ぜ合わせたエッセンシャルオイル(精油)は長持ちしませんので、作ったスプレーは2週間を目安に使い切るようにしてください。
- 3歳未満のお子様のお肌には使わない
- お肌のデリケートな3歳未満の乳幼児には、エッセンシャルオイル(精油)はお肌に使ってはいけません。基本的にスプレーや蜜蝋クリームは、3最未満のお子様のお肌には使わないでください。
- エッセンシャルオイル(精油)がお肌に合わない場合
- スプレーやクリームを使ってみて、お肌が赤くなったりヒリヒリしたりする場合は、使っているエッセンシャルオイル(精油)がお肌に合っていないことになります。その精油の使用は中止して、他のエッセンシャルオイル(精油)を使うようにして下さい。